【問題】
『ある町の水道料金は、使用した水の量が21m^3(立法m:以下同)以上30m^3以下の範囲では、使用した水の量の1次関数になっています。ある家庭では、5月は22m^3使用して2880円、6月は26m^3使用して3580円でした。7月に28m^3使用したとすると、7月の水道料金は何円でしたか?』
【解答】
どうということのない問題ですが、分らないときは分らないものです。
そんなときはまず、何に答えるべきなのかを確認して問題を読み直してみましょう。
答えるべきもの ⇒ 7月の水道料金 ですね。
問題を解く方針は立てられましたか?
それが難しいときには、できることをやってみる、が有効です。この問題でしたら、表にすることはできそうですね。
では水道の利用状況とと料金を表にしてみましょう。
月 | 水の使用量 | 水道料金 |
5 | 22 | 2880 |
6 | 26 | 3580 |
7 | 28 | ? |
問題文の中に、「1次関数になって」いるとありました。
5月⇒2880円
6月⇒3580円
おっ、ひと月で700円増えているぞ。だったら7月は・・
3580+700=4280円
としてしまうのは、誤りです。
7「月」の水道料金を求めるのですから、こんな風に考えてしまうことがあるかもしれませんが、「1次関数になって」いるのは、あくまでも使用した水の量と水道料金の関係です。ですので・・
5月:22m^3⇒2880円
6月:26m^3⇒3580円
7月:28m^3⇒?円
5月と6月では、6月の方が4m^3多く水を使っていて、その分だけ水道料金が高くなっています。高くなった金額は700円。
つまり1m^3多く使うと、水道料金は175円高くなる、ということになります。
7月は6月に比べて、さらに2m^3多く水を使っていることになりますから、7月の水道料金は6月よりも350円高くなることになります。
つまり7月の水道料金は、3930円。
なお、「1次関数になって」いる範囲は限定的でした。21m^3以上30m^3以下の範囲に限られた条件でしたが、5月も6月も、そして7月も水の使用量は範囲内ですね。ですので、この関係を利用してOKということになり、最終的な答えも3930円となります。
もちろん、1次関数の関係にあるよ・・ということから、
yを水道料金、xを水の使用量として・・
5月(x=22、y=2880)より:2880=22a+b
6月(x=26、y=3580)より:3580=26a+b
と連立方程式を立てて、a=175、b=-970を得て、
水道料金を求める式
y=175x-970 (ただし21≦x≦30)
のxに、7月の水の使用量である28を代入して求めることもできます。
y=175×28-970=3930 ですね。中学生には、こちらの解き方が一般的ということになるのでしょう。
さて、この
y=175x-970 (ただし21≦x≦30)
という式を見て、気づくことはありませんか?
そう、水を使わなければ、970円もらえる!という式になっています。
そんな馬鹿な! と思いますが、そんなこともあって、21m^3以上30m^3以下の範囲ならば、1次関数の関係にあるよ、となっていることも分かるのです。
式の意味を考えることも大切ですよ。