【問題】
円に内接する正多角形の面積を求めてみよう。
【解答】
まず、円に内接する正多角形の例を図にしてみましょう。
正多角形の一例として正六角形を使ってみました。
点Oは円の中心であり、直線OAが円の半径となります。
円の半径をrとして考えてみます。
それから、直線OHは辺ABと垂直に交わっています。
というか、そのように点Hを定めます。
また、角AOHの大きさをθラジアンとしましょう。
赤い三角形OAHの面積S1は・・
$$(S1)=\frac{(rsinθ)\times(rcosθ)}{2}$$
$$=\frac{r^{2}sinθcosθ}{2}$$
となります。
どうして?
$$AH=rsinθ$$
$$OH=rcosθ$$
だから、です。
三角形OBHは、三角形OAHに合同ですから、これらを合わせた三角形OABの面積S2は・・
$$(S2)=\frac{r^{2}sinθcosθ}{2}\times2$$
$$=r^{2}sinθcosθ$$
となります。
この大きさの三角形が、例にとった正六角形ならば6個、より一般的に正n角形ならばn個あつまれば、求めるべき正多角形の面積になります。
よって求める正多角形(正n角形)の面積Sは・・・
$$(S)=r^{2}sinθcosθ\times{n}$$
$$=nr^{2}sinθcosθ$$
また、θも正n角形であることからπとnを使って表すことができますね。
$$θ=\frac{2π}{n}\times\frac{1}{2}$$
$$=\frac{π}{n}$$
したがって、求める正多角形(正n角形)の面積Sは最終的には・・
$$=nr^{2}sin\frac{π}{n}cos\frac{π}{n}$$
で表すことができます。
ちなみに、nをどんどん大きくしていくと・・正多角形(正n角形)は、円の形ににどんどん近くなっていきますね。
nがどんどん大きくなるとき・・・
$$sin\frac{π}{n}⇒\frac{π}{n}$$
$$cos\frac{π}{n}⇒1$$
に近づいていきますから、
$$=nr^{2}sin\frac{π}{n}cos\frac{π}{n}$$
$$=πr^{2}$$
となることも示せるのでした。
$$πr^{2}$$
ってなんやねん!?
ここでいうと、正多角形を内接する円の面積ですね。