一次関数の変化の割合

【問題】

1次関数y=2ax+1はxの値が3増加するごとにyの値が5増加するという。aの値を求めなさい。

数研出版 基礎からの中二数学準拠ドリル

【解答】

yはxの一次関数である、という場合、一般に

$$y=ax+b$$

という形の式で示すことができます。
※ひとまず、これはこういうものだと覚えてしまいましょう。

ここでa、bは定数ですが、aはこの1次関数 y=ax+b の変化の割合を表しています。
※ちなみにbは、x=0のときのyの値であり、グラフを描く際にはy切片として利用します。

$$変化の割合 =\frac{yの増加量}{xの増加量}$$

ですから、

$$変化の割合 = a = \frac{yの増加量}{xの増加量}$$

であると言えます。

本問の場合、xの増加量が3のとき、yの増加量は5だというのですから、

$$変化の割合 = \frac{5}{3}$$

になります。

さて、問題にあった一次関数の式は、

$$y=2ax+1$$

でした。

ですから、

$$2a= \frac{5}{3}$$

が成り立ちます。これをaについて解けば解答ですね。

$$a= \frac{5}{6}$$

 

・・とできる人は簡単にできてしまう問題です。

しかし、変化の割合の成り立ちを忘れてしまっていたり、変化の割合が1次関数の式のどこに現れているかに確信が持てなかったりした場合、この問題を解くことはできないのでしょうか・・。
あるいは、どこから手をつければいいか分らないよ!という人もあるかもしれません。

そんなときはできることをやってみる。
これに限ります。

問題の式 y=2ax+1 にまず x = 0 を代入してみましょう。すると・・ y = 1 を得ます。問題文にxの値が3増加するごとに・・とありますから、xの値を3増加させて、 x = 3 を代入してみます。結果は、y = 6a+1 です。

これまでの関係を表にしてみましょう。

変化する前 変化の様子 変化した後
x 0 ⇒3増加する⇒ 3
y 1 ⇒5増加する⇒ 6a+1

表のxの行に関しては、問題文から意識的に「3増加する」という状況を書き込んだものです。
一方、yの行に関しては、それぞれのときにxの値を代入してもとめたyの値を計算により書き込みました。
表にある通り、yが1から6a+1に変化したとき、これが5増加する、という状況になっているわけですから・・・

$$(6a+1)-1=5$$

が言えます。

これをaについてとけば、

$$a= \frac{5}{6}$$

このようにして求めることもできます。
※厳密には、 x = 0 ⇒ x = 3 のときに関してのみを調べたにすぎませんから、他の場合はどうなの?という疑問にもこたえる必要があります。

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