【あるいは、雨の日の匂いについて】

出石城址公園の晴れ間のベンチ

昨日からの雨は、夜になっても止む気配を見せなかった。
東京から届いた文字を私は出石の静かな部屋で眺めている。
画面の向こうで彼女は、東京も昨日今日と結構な雨が降った、と告げていた。
急な冷え込みで体調を崩す人が増えるかもしれない、というささやかな懸念とともに。
雨は私も嫌じゃないよ、と彼女は書いていた。
風が伴わなければね、とも。

“【あるいは、雨の日の匂いについて】” の続きを読む

足音の交錯

足音の交錯アイキャッチ

一 帰ってきたよ

「えびさん、帰ってきたよ」
口に出してから、自分でも少し驚いた。
長野市大豆島。
大通りから一本入った道は、記憶の中の道よりも少し細かった。道そのものが変わったのではなく、私の中の尺度が変わったのかもしれない。
助手席には、小さな袋が置いてあった。
去年死んだ猫の骨だった。

“足音の交錯” の続きを読む

水平線の名残の色を

香美町の夕暮れ

カムチャツカでの地震の影響で日本の沿岸各地に津波警報が出た日でしたが、前から気になっていた香美町の夕暮れを見に出かけました。
その日は、兵庫県丹波市で歴代国内最高気温を記録した日でもありましたが、日没間際の日本海沿岸は、風があったおかげかそれほど暑さを感じなくてすみました。
訪れたのは、兵庫県香美町の「ゆうなぎの丘」。「日本の夕陽百選」にも選ばれている場所です。

“水平線の名残の色を” の続きを読む
Top
error: 記事の保護中です