3次式の公式、覚えるんですか?

出石の桜もようやくほころび始めてきました。
この数年でいうとちょっと遅めなのかな、と思いますが、この先暖かい日が続きそうで開花は一気に進みそうです。

出石城城址公園前の桜
出石の桜が咲き始めました。

この春から高校へ進まれる方もあるかと思いますが、高校数学で始めの頃に出てくる式の計算の中に、中学では見かけなかった3次式の展開(因数分解)があります。
見た目はまあまあイカツイ顔をしています。

$$(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3$$
$$(a-b)^3=a^3-3a^2b+3ab^2-b^3$$

こんなやつですね。
似たような等式は2次式バージョンを中学で習っています。

$$(a+b)^2=a^2+2ab+b^2$$
$$(a-b)^2=a^2-2ab+b^2$$

似ているといえば似ていますから、覚えるのもそんなに苦ではありません。
大雑把な覚え方のイメージとしては・・
1)2乗が3乗になってる
2)aに着目すると3乗→2乗→1乗→0乗、bに着目すると0乗→1乗→2乗→3乗
3)2乗公式の2の部分が3乗公式では3になってる
4)-bのバージョンについては、-bを奇数回かけるのか偶数回かけるのかで、その項の正負を扱えばOK

というところでしょうか。
覚えてしまった人にきくと、おおむねこのような捉え方をしていると思います。

当塾にお越しになった生徒さんには、「実際の運用上は覚えて使うことになるし、覚え方もさほど難しくないから覚えましょう」とは言います。
が同時に、こんな見方もお伝えします。

$$(a+b)^3=({}a_1+{}b_1)({}a_2+{}b_2)({}a_3+{}b_3)$$
\({}a_1={}a_2={}a_3、{}b_1={}b_2={}b_3\) ですが、説明上の区別のため下付き数を添えてます。

上記の右辺は分配法則に則って展開するわけですが、同類項はどのように作られるでしょうか?
\(a^3\)はできそうですね。これは・・

$$a^3={}a_1×{}a_2×{}a_3$$

の掛け合わせです。この掛け合わせのみから発生します。

\(a^2b\)はどうでしょう?
たとえば、\(a^2b={}a_1×{}a_2×{}b_3\)という掛け合わせで作ることができますが、ほかにも
\({}a_1×{}b_2×{}a_3\)や、\({}b_1×{}a_2×{}a_3\)という掛け合わせを拾うことができます。
\(a^2b\)をつくる掛け合わせは3通りある、ということですね。
展開式の\(a^2b\)の係数\(+3\)は、この3通りの3です。

\(ab^2\)は、\(a^2b\)と同様に考えて、やはり掛け合わせの組は3通り。

\(b^3\)は\(a^3\)と同様ですね。

まとめると、

$$(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3$$

になります。

このような見方、考え方をお教えしているのには理由があって、こうやって考えると・・

$$(a+b)^4=a^4+4a^3b+6a^2b^2+4ab^3+b^4$$

というような等式を覚えるでもなく展開できるようになる(というか展開しやすくなる)から、です。これを実感されるのは、もう少し先のお話ではあるんですけど。

成り立ちが似たようなもの、というのはたくさんあります。
反対に、「これ前にやった何かに似てるなぁ」と思えると、新しく出会った問題に対しても、考えたり試したりする材料が増える、ということでもあります。

問題ごと、単元ごとにただ覚える「だけ」だと、負担感は増大してしまいますね。

覚えて便利にスピーディーに使うことは否定しませんが、それだけになってしまうのはあきらかに損だなぁ、とも思います。

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