【問題】
先だってのブログで出題していた問題です。
- 2辺の長さとその間の角の大きさが分っているとき、その三角形の面積を求めなさい。
- 1辺の長さとその両端の角の大きさが分っているとき、その三角形の面積を求めなさい。
- 3辺の長さが分っているとき、その三角形の面積を求めなさい。
【解答】
この後の解答の中では、三角形ABCの面積をSで示します。
また、aは辺BCの、bは辺CAの、cは辺ABの長さを表す記号とします。
一般的な教科書や参考書と同様の記述ですね。
- 2辺の長さとその間の角の大きさが分っているとき、その三角形の面積を求めなさい。
まず、頂点Aから辺BCへ垂線を下ろし、辺BCとの交点をHとすると・・
垂線AHの長さは・・
$$sinB=\frac{c}{\overline{AH}}$$
$$\overline{AH}=csinB$$
となります。
これで、辺BCを底辺に見たときの三角形の高さが求められたわけですから、
$$(三角形の面積)=\frac{(底辺)\times(高さ)}{2}$$
にもとづいて、
$$S=\frac{1}{2}acsinB$$
これはおなじみの面積公式に近く(というか同じですね)、イメージしやすいですね。試験などでも使う公式でしょう。
- 1辺の長さとその両端の角の大きさが分っているとき、その三角形の面積を求めなさい。
こんどはこれ。
底辺の長さが分っているので、やはり高さを知りたくなるのが人の性というものです。Aから垂線AHを下ろし、辺BCをBHとCHに分けてやって、BHと角B、CHと角Cから、タンジェントの関係を使ってAHの長さ(三角形の高さ)を調べてみても良いかもしれません。計算を簡単にするならば、a=1と仮置きしても良さそうです。どうせ面積を求めるのですから、最後にa倍してやれば三角形ABCの面積にはなりますから・・。
ただ、めんどうです。おまけにタンジェントは鈍角に対してマイナスの値をとりますから、面積を考えるには場合分けも必要になるかもしれません。これはやっかい。
本ブログで「まず手を動かせ」と言っている私ですから、実際にやってもみました。が、やはりうまく運びません。
実はこれ、先ほどの面積公式
$$S=\frac{1}{2}acsinB$$
から始めると、式の計算で解法を展開することができます。
いま、上記の式で分らない値はcです。辺ABの長さは条件として与えられていませんから・・。そこで正弦定理を利用します。
$$2R=\frac{a}{sinA}=\frac{b}{sinB}=\frac{c}{sinC}$$
$$Rは三角形ABCの外接円の半径$$
そう、cは2RsinCに等しいのです。
よって、
$$S=\frac{1}{2}acsinB=\frac{asinB×2RsinC}{2}$$
勝手に2Rなんか持ち出して・・、とか2で約分できるじゃない・・
とか言うのは野暮というものです。この2Rは置き換えることができます。
$$2R=\frac{a}{sinA}$$
計算を続けましょう。
$$S=\frac{asinB×2RsinC}{2}=\frac{a^2sinBsinC}{2sinA}$$
条件に与えられていない角Aの大きさを使う式になっていますが、三角形の中のお話ですから、角Aの大きさは簡単に分かりますね。
$$A=π-(B+C)$$
したがって、
$$sinA=sin\{π-(B+C)\}=sin(B+C)$$
よって、
$$S=\frac{a^2sinBsinC}{2sinA}=\frac{a^2sinBsinC}{2sin(B+C)}$$
これが、1辺の長さとその両端の角の大きさから三角形の面積を求める公式になります。分母のsin(B+C)の部分は、加法定理で
$$sin(B+C)=sinBcosC+cosBsinC$$
としておいた方が、使いやすい場面が増えるかもしれません。
・・まぁ、こんな公式、私は使ったことはありませんが・・。
- 3辺の長さが分っているとき、その三角形の面積を求めなさい。
これはヘロンの公式が有名です。
$$S=\sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)}$$
$$2s=a+b+cとして$$
というものです。
・・これ、結論を知っていて、そしてがんばれば、先ほどの
$$S=\frac{1}{2}acsinB$$
からはじめて、余弦定理を持ち出せば導出することはできます。
かなりチカラ技ですけど・・・。
ま、ここでは式の紹介だけにさせてもらいますね。